見違える!古い玄関の床をクッションフロアで手軽に変えるDIY事例
玄関の第一印象を手軽に変えるDIY
家の顔とも言える玄関は、来客だけでなく住む人の気分にも影響を与える大切な場所です。しかし、毎日使う場所だからこそ、床の傷や汚れが目立ちやすかったり、デザインが古くなってしまったりすることもあります。大掛かりな工事は大変そう、費用も心配と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、そんな玄関の床をクッションフロアを使って手軽に見違えるほどきれいにしたDIY事例をご紹介します。特別な技術は不要で、比較的少ない予算で実現できる方法です。
Before: 古びた印象の玄関床
今回の事例のBeforeの状態は、築年数が経過し、タイルの表面に汚れや傷が目立ち、全体的に暗く古びた印象の玄関でした。特にタイルの目地の汚れは、普段の掃除ではなかなか落ちにくく、気になるポイントになっていました。玄関全体の雰囲気が、どうしても残念な印象になってしまっています。
DIYプロセスとポイント
この事例では、既存のタイル床の上からクッションフロアを貼ることで、手軽に床の印象を変えています。使用した材料と基本的な手順、そして初心者の方でも取り組みやすいポイントをご紹介します。
使用した材料・道具
- クッションフロア(必要な面積よりも少し余裕を持って用意します)
- 床用両面テープまたは貼ってはがせるタイプの床用シート
- カッターナイフ(刃は新しいものを準備します)
- 金属製の定規または幅の広い定規
- ヘラ(スキージーや内装用のヘラ)
- ハサミ
- メジャー
- 鉛筆
- 新聞紙など型取り用の紙(あると便利です)
クッションフロアは、ホームセンターやインターネットで手軽に購入できます。木目調、石目調、パターン柄など、様々なデザインがあるため、玄関の雰囲気に合わせて選ぶことができます。この事例では、明るい木目調のクッションフロアを選びました。
接着方法には、床用ボンドを使う方法もありますが、今回は賃貸でも挑戦しやすい「床用両面テープ」または「貼ってはがせるタイプの床用シート」を使用しました。これにより、元の床を傷める心配が少なく、もし失敗してもやり直しがききやすいというメリットがあります。
基本的な手順
- 床の掃除: まず、既存の床をきれいに掃除します。ホコリや砂、大きなゴミを取り除き、必要であれば水拭きをしてしっかりと乾燥させます。凹凸が大きい場合は、下地調整が必要な場合もありますが、多少の目地であればクッションフロアの厚みでカバーできることもあります。
- 型取り: 玄関は複雑な形をしていることが多いです。正確にクッションフロアをカットするために、新聞紙などを床に敷き詰め、鉛筆などで床の形をなぞって型を取ります。この型紙をクッションフロアの上に置いてカットすると、実際の形状に合わせやすくなります。
- クッションフロアのカット: 型紙に合わせて、クッションフロアを少し大きめにカットします。壁際などは、最終的にカッターで微調整します。カッターを使う際は、金属製の定規をしっかりと当て、一気に引かずに数回に分けてカットすると、まっすぐきれいに切ることができます。カッターの刃は切れ味が落ちると仕上がりが悪くなるだけでなく、思わぬ方向に刃が進んでしまう危険もあります。こまめに新しい刃に交換することが、きれいに仕上げるための重要なポイントです。
- 仮置き: カットしたクッションフロアを床に仮置きし、サイズや納まりを確認します。必要であれば、カッターで微調整します。特に、ドア枠や巾木(壁と床の見切り材)周りは丁寧に合わせる必要があります。
- 貼り付け: クッションフロアを一旦めくり、床用両面テープを貼ります。床全体に格子状に貼る方法や、端部やめくれやすい箇所を中心に貼る方法があります。賃貸物件などで原状回復が必要な場合は、貼ってはがせるタイプのシートがおすすめです。両面テープを貼り終えたら、剥離紙を少しずつ剥がしながらクッションフロアを貼り付けていきます。
- 圧着と端部の処理: クッションフロアを貼り終えたら、ヘラを使って中心から外側に向かって空気を抜きながらしっかりと圧着します。壁際やドア枠周りの余分な部分は、壁と床の角に合わせてカッターで丁寧に切り落とします。この際も、定規をしっかりと当て、焦らず慎重に作業することが大切です。
初心者・低予算で実現する工夫
- 安価な材料を選ぶ: クッションフロアは、フロアタイルなどに比べて材料費が安価な傾向があります。デザインも豊富なので、予算に合わせて選びやすい素材です。
- 必要な分だけ購入: 玄関など狭いスペースであれば、材料も少量で済みます。無駄なく購入することでコストを抑えられます。
- 両面テープや貼ってはがせるシートを活用: 大掛かりな接着剤を使わないことで、準備や片付けの手間が減り、道具代も抑えられます。また、将来的に原状回復が必要な場合にも対応しやすい方法です。
- アウトレット品を活用: 柄に多少のずれがあったり、製造過程でできた小さな傷があるなどの理由で安価になっているアウトレット品が販売されていることもあります。広範囲で使うのは難しいかもしれませんが、玄関など狭い場所であれば気にならない場合もあります。
苦労した点と乗り越え方
今回の事例で少し苦労したのは、ドア枠や複雑な形の角部分にクッションフロアをぴったりと合わせるカット作業でした。特に既存のタイルの目地の凹凸に影響されないように、型取りを正確に行うこと、そしてクッションフロアをカットする際に定規がずれないようにしっかりと固定することに注意しました。もし少しずれてしまっても、巾木で見えなくなる部分だったり、コーキング材で隙間を埋めたりすることで、ある程度カバーできます。完璧を目指しすぎず、「少しの隙間は気にしない」という気持ちも大切です。
After: 明るく清潔感のある玄関へ
DIY後の玄関は、選んだ明るい木目調のクッションフロアのおかげで、見違えるように明るく清潔感のある空間に生まれ変わりました。古いタイルの目地の汚れが隠れたことで、視覚的なストレスがなくなり、玄関全体の印象が大幅に向上しました。
クッションフロアは表面がフラットなので、普段の掃除機がけや拭き掃除がとても楽になりました。サッと拭くだけできれいになるため、日常のお手入れの負担も減っています。
デザインが変わっただけでなく、踏み心地もタイルの硬さから少し柔らかく変わりました。家に帰ってきたときに目にする玄関がきれいになったことで、気持ちも明るくなり、家全体の居心地が良くなったように感じられます。
まとめ
今回の玄関床DIY事例は、クッションフロアと両面テープという比較的簡単な材料と方法で、家の第一印象を大きく変えられることを示しています。特別なスキルや高価な道具は不要で、DIY初心者の方でも挑戦しやすい範囲です。
「失敗が怖い」「予算がない」と感じている方も、玄関のような小さなスペースから試してみてはいかがでしょうか。手軽な方法でも、 Before/After の変化を実感することで、きっとDIYへの自信につながるはずです。ぜひ、ご自宅の玄関も素敵な空間に変身させてみてください。