プチプラで高見え!家具の扉をモールディング材でエレガントに変えるDIY事例
古い家具の扉がエレガントに変身!プチプラ高見えDIY
使い慣れた家具も、時間が経つと少し味気なく感じたり、傷が気になったりすることがあります。買い替えは難しいけれど、何か変化をつけたい。そうお考えの方にぴったりの、手軽で予算を抑えながら家具を上品な雰囲気に変えるDIY事例をご紹介します。
この事例では、既存の家具の扉にモールディング材を取り付け、さらに色を塗り替えることで、驚くほどエレガントな印象に変えています。特別な技術は不要で、DIY初心者の方でも挑戦しやすい内容です。
Before: 味気ないフラットな扉
リメイク前の家具は、一般的なフラットな扉がついた収納棚でした。機能的には問題ありませんでしたが、デザインはシンプルで、お部屋のアクセントになるような存在感はありませんでした。長年の使用で、表面に小さな傷も見られる状態でした。
この、どこにでもあるような家具を、少しの工夫で「高見え」する家具へと生まれ変わらせるのが今回のDIYの目的です。
DIYのプロセスとポイント
このリメイクで主に使用したのは、モールディング材とペイントです。作業工程はシンプルで、初心者でも取り組みやすい手順で進めることができます。
使用した材料と道具
- モールディング材: 装飾用の細長い建材。木製、MDF製、樹脂製などがあります。今回の事例では、比較的安価でカットしやすいMDF製や樹脂製のものがおすすめです。ホームセンターなどで手軽に入手できます。
- 木工用ボンド: モールディング材を扉に貼り付けるために使用します。速乾性のものが便利です。
- のこぎり または モールディングカッター: モールディング材を希望の長さにカットするために必要です。木製やMDF製の場合はのこぎり、樹脂製の場合は専用カッターやカッターナイフでも対応可能な場合があります。正確な角度でカットするために、ソーガイドがあると便利です。
- メジャー、鉛筆: 採寸と印付けに使用します。
- マスキングテープ: モールディング材を配置する位置の仮決めや、塗装時の養生に使います。
- サンドペーパー: 塗装前の下地処理や、表面の軽い汚れ落としに使用します(番手は180~240程度が目安)。
- プライマー(必要に応じて): 塗料の密着性を高めるために、塗装前に塗布します。元の扉の素材によっては必要ない場合もあります。
- 水性塗料: 扉全体の色を変えるために使用します。扱いやすく臭いも少ない水性塗料がDIY向きです。家具用や木部用のものを選びましょう。
- ハケ、ローラー: 塗料を塗るために使用します。広い面はローラー、細かい部分や角はハケを使うときれいに仕上がります。
- ウエス(布)、新聞紙やブルーシート: 作業場所の保護や、拭き取りに使用します。
基本的な手順の概要
- デザイン決めと採寸: 扉にどのようなデザインでモールディング材を配置するかを決めます。シンプルな長方形や正方形のフレーム型が初心者にはおすすめです。マスキングテープで扉に直接デザインを描いてみると、完成イメージが掴みやすくなります。デザインが決まったら、必要なモールディング材の長さを正確に測ります。
- モールディング材のカット: 測った長さにモールディング材をカットします。コーナー部分は、額縁のように見える45度の角度でカットするのが一般的です。ソーガイドを使うと角度切りが簡単に行えます。正確なカットが仕上がりの美しさに大きく影響するため、ここは丁寧に行います。
- 貼り付け: 扉の表面をきれいに拭き、必要に応じて軽くサンドペーパーをかけます。モールディング材の裏面に木工用ボンドを塗り、扉に貼り付けます。位置がずれないように注意しながらしっかりと圧着します。ボンドが乾くまで、マスキングテープなどで仮固定しておくと安心です。
- 下地処理: ボンドが完全に乾いたら、モールディング材と扉の隙間が気になる場合は木工パテなどで埋め、表面をサンドペーパーで滑らかにします。塗装の前に、必要であればプライマーを塗布し、しっかりと乾燥させます。
- ペイント: 扉全体とモールディング材に塗料を塗ります。まずはハケでモールディング材の側面や細かい部分を塗り、その後ローラーで広い面を塗るとムラになりにくいです。一度に厚塗りせず、薄く重ね塗りすることでよりきれいに仕上がります。推奨されている乾燥時間を守り、必要なら二度塗り、三度塗りを行います。
初心者・低予算で実現するためのポイント
- モールディング材の種類: 樹脂製やMDF製のモールディング材は木製よりも安価で、加工も比較的容易です。デザインも豊富なので、好みに合わせて選べます。
- カットの工夫: 角度切りが難しそうと感じる場合は、直線カットのみのデザインにするか、樹脂製でカッターで簡単に切れるタイプを選ぶのも一つの方法です。ただし、額縁のようなデザインにする場合は45度カットが不可欠です。
- ペイントの選び方: 水性塗料の中でも、乾燥が速いタイプや、下地の隠蔽力が高いタイプを選ぶと作業がスムーズに進みます。少量だけ必要な場合は、100円ショップなどでも手軽に入手できる塗料を試してみるのも良いでしょう。
- 失敗を恐れずに: ボンドがはみ出したり、ペイントがムラになったりしても、慌てずに拭き取ったり、乾燥後に重ね塗りしたりすることでリカバリーできます。
After: 上品な立体感と洗練された雰囲気
DIY後の扉は、モールディング材によって立体感が生まれ、シンプルだった扉がまるで造作家具のような上品な印象に変わりました。ペイントによって色が刷新されたこともあり、家具全体の雰囲気が見違えるほど洗練されました。
単に収納としての機能だけでなく、インテリアの一部としてお部屋の雰囲気を格上げしてくれる存在になったことは、大きなメリットと言えます。目に入るたびに満足感が得られる、愛着の湧く家具に生まれ変わりました。
まとめ
今回の事例は、既存の家具の扉にモールディング材を貼り付け、ペイントを施すという比較的簡単な工程で、家具の印象を大きく変えることができることを示しています。特別な技術や高価な材料がなくても、「プチプラ」で「高見え」するリメイクを実現できます。
手持ちの家具に飽きてしまったり、少し傷が気になったりする場合でも、すぐに諦めずにこのようなリメイクに挑戦してみてはいかがでしょうか。少しのアイデアと工夫で、愛着のある家具を長く使い続けることができるでしょう。ぜひ、あなたの家具も素敵な装いをさせてみてください。