和室の砂壁を壁紙で簡単リメイク!洋室風に変えるDIY事例
和室の砂壁、どうにかしたい!壁紙DIYで憧れの洋室空間に
住まいにある和室の砂壁は、独特の風合いがありますが、古くなると色褪せたり、表面がボロボロと剥がれてきたりして、部屋全体の印象が暗くなりがちです。また、現代的なインテリアとの相性も難しく感じることがあるかもしれません。
このような砂壁の悩みを、DIYで手軽に解決し、まるで違う部屋のように明るくおしゃれな洋室空間に変えた事例をご紹介します。初心者の方でも取り組みやすい壁紙を使ったリメイク方法とそのポイントについて詳しく解説します。
Before:古びた砂壁が悩みの種でした
事例の和室の壁は、築年数が経ち、砂壁特有のザラザラとした表面はそのままに、全体的にくすんで暗い印象でした。特に、物をぶつけたり触ったりした箇所の砂が剥がれ落ちており、見た目が気になっていました。また、和室の雰囲気自体は落ち着きますが、モダンな家具や小物を置いてもどこか浮いてしまい、インテリアコーディネートに制限を感じていたといいます。この砂壁をどうにかしたい、という思いがDIYのきっかけとなりました。
挑戦!砂壁を壁紙でリメイクするDIYプロセス
砂壁に直接壁紙を貼るのは難しいため、下処理をしっかり行うことが成功の鍵となります。今回は、砂壁を固めるための専用材を塗ってから壁紙を貼る方法でリメイクを進めました。
使用した材料・道具
- 砂壁強化材(シーラー): 砂壁の表面を固め、その後の壁紙貼りを可能にするための下地材です。アク止め効果のあるタイプを選ぶと安心です。
- 壁紙: 貼りたい部屋のイメージに合ったデザインを選びます。今回はリビングとも馴染む明るい色合いの柄を選びました。初心者の方は、のり付けが不要な「生のり付き壁紙」や「貼ってはがせるタイプ」を選ぶと作業しやすいでしょう。
- 壁紙用のり(生のり付き壁紙の場合は不要): 壁紙の種類に合わせて適切なのりを用意します。
- ローラー、ハケ: シーラーを塗布するために使用します。広い面はローラー、角や細かい部分はハケが便利です。
- 壁紙貼りセット: 壁紙用のヘラ、カッターナイフ、撫でバケ、ジョイントローラーなど、壁紙貼りに必要な基本的な道具がセットになったものが市販されています。
- カッターナイフ替刃: 壁紙のカットには切れ味の良いカッターが必要です。こまめに替刃を交換することで仕上がりが綺麗になります。
- メジャー、定規、鉛筆: 壁紙のカットや貼り付け位置の目印付けに使用します。
- 養生テープ、マスカー: 床や柱など、汚したくない箇所を保護するために使用します。マスカーはビニールシートと養生テープが一体になっているため、広範囲の養生が効率的に行えます。
- 脚立: 高い場所の作業に必要です。
手順の概要
- 養生: 作業中に床や柱、窓枠などが汚れないように、養生テープやマスカーを使ってしっかりと保護します。
- 砂壁の清掃: 砂壁の表面の埃や浮いている砂などを軽く払って掃除します。
- 砂壁強化材(シーラー)の塗布: 砂壁全体にローラーやハケを使ってシーラーを均一に塗布します。特に砂が剥がれやすい箇所は丁寧に塗ります。塗布後、メーカーの指示に従ってしっかりと乾燥させます。多くの場合、数時間から半日程度が必要です。砂壁が固まり、触ってもボロボロしない状態になったことを確認します。
- 壁紙のカット: 貼り付ける壁面の高さに合わせて、壁紙を必要な長さにカットします。柄物を選ぶ場合は、隣り合う壁紙との柄合わせも考慮してカットします。少し長めにカットしておくと、貼り付け時の調整がしやすくなります。
- 壁紙を貼る: 壁の上部から貼り始めます。生のり付き壁紙の場合は、剥離紙を少しずつ剥がしながら貼り進めます。のりなし壁紙の場合は、壁紙または壁面にのりを塗布してから貼り付けます。空気やのりをヘラや撫でバケで中心から外側に向かって丁寧に押し出し、壁紙を密着させます。
- 余分な部分をカット: 壁と天井、壁と床、窓枠などに沿って、余分な壁紙をカッターナイフでカットします。ヘラをガイドに使うと直線に綺麗にカットできます。
- 柄合わせとジョイント処理: 隣り合う壁紙を貼る際は、柄が合うように調整します。壁紙同士のつなぎ目は、ジョイントローラーで軽く押さえてなじませます。
初心者でも安心!失敗しないためのポイントと工夫
この事例で特に初心者でも取り組みやすかった点、予算を抑える工夫、失敗を防ぐポイントは以下の通りです。
- 砂壁の下処理は必須: 砂壁に直接壁紙を貼ると、アクが出てシミになったり、砂と一緒に剥がれてきたりする可能性が非常に高いです。砂壁強化材(シーラー)の塗布は面倒に感じられるかもしれませんが、この工程をしっかり行うことで、壁紙がきれいに仕上がり、長持ちします。シーラーは比較的安価で、塗布作業自体もペンキ塗りと似ており、初心者でも扱いやすい材料です。
- 生のり付き壁紙を活用: あらかじめのりが付いている生のり付き壁紙は、のり付けの手間が省け、必要な長さにカットするだけで貼れるため、DIY初心者には特におすすめです。ただし、乾燥が始まるとのりが固まるため、開封したら早めに使い切る必要があります。
- 広い面から練習する: 凹凸の少ない広い壁面から貼り始めると、壁紙貼りの感覚を掴みやすいです。コンセント周りや角などのカットが必要な箇所は、慣れてきてから取り組むと良いでしょう。
- カッターの刃はこまめに交換: 壁紙をカットする際、カッターの刃が切れなくなると壁紙が破れたり、断面が汚くなったりします。数メートルカットするごとに新しい刃に交換するくらいの意識でいると、仕上がりが格段に良くなります。
- 予算は壁紙選びで調整: 壁紙の価格はデザインや機能(防カビ、撥水など)によって大きく異なります。まずはアクセントとして一面だけ貼ってみる、アウトレット品やセール品を活用するなど、選ぶ壁紙の種類や量で予算を調整することが可能です。砂壁強化材は必須経費ですが、それ以外の材料費は工夫次第で抑えられます。
- 焦らず、少しずつ進める: 特に広い壁面や柄合わせが必要な場合、一度に完璧に貼ろうとせず、少しずつ位置を調整しながら進めることが重要です。多少の歪みやズレは、乾燥後に目立たなくなることもあります。
After:部屋全体が明るく生まれ変わった!
壁紙を貼り終えた部屋は、Beforeの状態からは想像できないほど明るく、開放的な空間に生まれ変わりました。選んだ壁紙のデザインが、古びた砂壁の印象を完全に消し去り、モダンで洗練された雰囲気をもたらしています。
以前の暗さがなくなり、部屋全体がぱっと明るくなったことで、これまで置いていた家具や小物も活き活きと見えるようになりました。砂壁が剥がれる心配もなくなったため、安心して壁際に家具を寄せたり、壁にアートを飾ったりできるようになり、インテリアの可能性も広がりました。
何より、自分たちの手で部屋の大きな変化を実現できたという達成感は、言葉にできないほどの満足感をもたらしたとのことです。友人にも「モデルルームみたい!」と褒められるほど、成功したDIY事例となりました。
まとめ:砂壁リメイクDIYは、部屋の印象を大きく変える第一歩
和室の砂壁の悩みは、壁紙を使ったDIYリメイクで、見違えるほど快適で魅力的な空間に変えることができます。砂壁の下処理という工程は必要ですが、適切な材料を選び、手順を丁寧に踏めば、DIY初心者の方でもきっと成功させられるでしょう。
今回の事例のように、一面だけでも壁紙を変えるだけで部屋の印象は大きく変わります。予算や難易度に合わせて、まずは小さな範囲から挑戦してみるのも良いかもしれません。この事例が、皆さんのDIYリノベーションの参考になり、「自分にもできるかも」と挑戦するきっかけとなれば幸いです。